恋愛museum

玉紀 直のオリジナル恋愛小説サイト『恋愛museum』へようこそ。じれじれの純愛から濃厚な大人の恋愛まで、色々取り揃えております。お気に入りの恋愛が見つかりますように。初めてご来館くださった方は『ABOUT』に必ず目を通してくださりますよう、お願い申しあげます。

『休憩室』そういえば…なんですけど

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、雑談「そういえば…なんですけど」をUPいたしました。


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『休憩室』「妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい」電子版のお知らせ

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、電子書籍関連記事、「「妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい」電子版のお知らせ」をUPいたしました。

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『休憩室』「蜜月は優しい嘘」電子版のお知らせ

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、電子書籍関連記事、「「蜜月は優しい嘘」電子版のお知らせ」をUPいたしました。

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『休憩室』見本誌を戴きました!・『妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい』

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事「見本誌を戴きました!・『妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい』」をUPいたしました。

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『休憩室』見本誌を戴きました!・『蜜月は優しい嘘』

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事「見本誌を戴きました!・『蜜月は優しい嘘』」をUPいたしました。

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2017年配信作品(1作)

● Work・電 子 ●

●配信開始日降順で表示しております●
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『身代わりの甘い吐息』(2017/03/28~配信中)
(リポジション・夢中文庫クリスタル・300円+書店により税)
身代わりの甘い吐息300
(カバーイラスト 中田 恵 様)
*画像はAmazon様にリンクしています。
★あらすじ★***
「こんにちは。はじめまして」──引っ越しの手伝いに訪れた姉の恋人、龍田隆行。優しく無邪気な笑みを浮かべる彼を一目見て恋に落ちた真依子だったが、実ることのない恋だと諦めようとしていた矢先……二人が別れたという事実を知る。しかし、別れても気軽に遊びにやってくる隆行の姿に、まだ姉が好きなのだと悟った真依子は、二人の邪魔にならないようにと外出する日々が増えていく。「どうして俺を避ける?」ある日そんな真依子の態度を不満に思った隆行に問い詰められ、勢いのまま彼に抱かれてしまう。姉の身代わりでもいい……彼の腕の中で泣きたいほどの切なさに襲われながらも、心と身体は愛しい人を求め……
**********
『甘党旦那さまの甘い甘いお嫁さん』(2017/03/09~配信中)
(ハーパーコリンズジャパン・ヴァニラ文庫ミエル・100円+書店により税)
蜜月は優しい嘘特別番外編300
(カバーイラスト せとうちすま子 様)
*画像はAmazon様にリンクしています。
★あらすじ★***
甘党の旦那さま、勇司の好物は新妻・苺花が作るメープルシロップたっぷりのふわふわホットケーキ。
おいしそうに食べる様子につい「太らないなんてズルい!」と文句を言ってしまった苺花に、勇司が取った行動は……?

■ヴァニラ文庫ミエル1周年記念『蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ~』すれ違い新婚生活のその後は?
土曜の昼下がりの二人のイチャイチャっぷりをご覧あれ!
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『休憩室』サイン本のお知らせ

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事「サイン本のお知らせ」をUPいたしました。

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『休憩室』「蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡~」「妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい」本日発売です!

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事、「「蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡~」「妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい」本日発売です!」をUPいたしました。

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『休憩室』書籍カテゴリを整理しました

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、最新のお知らせ「書籍カテゴリを整理しました」をUPいたしました。

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2017年刊行

● Work・書 籍 ●

●発売日降順となっております●
ライン・青いバラ
『蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡~』 (2017/03刊行)
蜜月は優しい嘘300
・定価:本体390円+税 (文庫)*ヴァニラ文庫ミエル創刊1周年記念価格 
・ハーパーコリンズジャパン(ヴァニラ文庫ミエル)
・イラスト/せとうちすま子 様
★紹介★***
同級生(御曹司)と玉の輿婚!?……甘いちゃラブ
***
「こうなったからには、おまえは俺のもの」成人式の翌日、苺花が目覚めると同じベッドに元同級生の二ノ宮勇司の姿が! 酔って意識を失くした間に処女を美味しくいただかれてしまったらしい。そんな出来事があってから、四年振りに同窓会で勇司に再会した苺花は彼からプロポーズされる。婚約指輪に新居……強引なほど結婚を急ぐ勇司の真意とは?
ライン・青いバラ
『妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい』(2017/03刊行)
妄想女子はドSな上司に抱かれたい300
・定価:本体648円+税 (文庫) 
・ジュリアンパブリッシング(チュールキス文庫)
・イラスト/U子王子 様
★紹介★***
夢じゃ物足りないと思うくらい、感じさせてやる
***
琴美が一人暮らしを始めた引っ越し初日の夜、隣から聞こえてきたのは情事に耽る声だった!
しかも、お隣さんは上司の水島部長だと判明。
真面目でスマートな彼の秘密を知って、意識せずにはいられない!
「ほら、もっとやらしい顔見せろよ」
優しくも厳しい上司が、野獣だったなんて。
身体を這う熱い掌に、打ちつけられる楔。
卑猥な言葉で耳からも犯され――。
彼に近づくほど抱かれる夢を見るようになり、後ろめたさから避けてしまう。
なのに、部長は会社でドSな視線を向けて接近してきて!?
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『休憩室』電子限定特別番外編のお知らせ

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍、電子書籍関連のお知らせ「電子限定特別番外編のお知らせ」をUPいたしました。

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『休憩室』お試し読み&書誌情報公開です!

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事、「お試し読み&書誌情報公開です!」をUPいたしました!

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『休憩室』「蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡~」書影&お試し読み&予約など

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事「「蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡~」書影&お試し読み&予約など」をUPいたしました。

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【チュールキス文庫】『妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい』刊行予定のお知らせ

活動報告2016/4~

こんにちは。玉紀です。
本日はお知らせをひとつ。

ジュリアンパブリッシング・チュールキス文庫様から、3月3日に新刊が発売になります。
タイトルは
『妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい』
です。

イラストを担当してくださりますのは、U子王子先生。
こちら、タイトルが入った正式な書影となります。
妄想女子はドSな上司に抱かれたい300

すでにAmazon様などでは予約開始となっております。

Amazon 『妄想女子はお隣に住むドSな上司に抱かれたい』

公式で公開になっております、あらすじはこちら。
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夢じゃ物足りないと思うくらい、感じさせてやる

琴美が一人暮らしを始めた引っ越し初日の夜、隣から聞こえてきたのは情事に耽る声だった!
しかも、お隣さんは上司の水島部長だと判明。
真面目でスマートな彼の秘密を知って、意識せずにはいられない!
「ほら、もっとやらしい顔見せろよ」
優しくも厳しい上司が、野獣だったなんて。
身体を這う熱い掌に、打ちつけられる楔。
卑猥な言葉で耳からも犯され――。
彼に近づくほど抱かれる夢を見るようになり、後ろめたさから避けてしまう。
なのに、部長は会社でドSな視線を向けて接近してきて!?

★初回限定★特別SSペーパー封入!!
**********
と、いうものになります。
最後のほうに書いておりますが、SSペーパーが入ってますよ!

チュールキス文庫様、初めてご縁をいただきます!
ヒーローの水島部長、久々の……というか、書籍では『甘いトモダチ関係』の征司に続いて二人目の眼鏡男子ですね。
眼鏡スーツのシチュエーションは大好きなのにあまり書かないぶん、楽しんで書かせていただきました。(*^^*)

「あれ? 3月?」と気づかれた方がいらっしゃるかわかりませんが、先にお知らしたしましたヴァニラ文庫ミエル様の新刊も3月3日になっております。
重なってしまったことでお知らせが二倍騒がしくなってしまいますが、いましばらく、おつきあいくださいませ。

諸々お知らせしていきますね。
引き続き頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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【ヴァニラ文庫ミエル】『蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡』刊行予定のお知らせ

活動報告2016/4~


こんにちは。玉紀です。
本日はお知らせをひとつ。

ハーパーコリンズジャパン・ヴァニラ文庫ミエル様から、3月3日に新刊が発売になります。
タイトルは
『蜜月は優しい嘘~甘党旦那さまとシュガーラブ♡』
です。

イラストを担当してくださりますのは、せとうちすま子先生。
せとうち先生には、以前、電子書籍でお世話になりました。
『純情エロティック』

二度目のご縁、光栄です。
タイトルが入った正式なデザインが公開になりましたら、書影などもお披露目させていただきますね。

ヴァニラ文庫ミエル様は二冊目です。
昨年4月、創刊第二弾でお世話になりました。
『甘やかしてあげる~副社長とナイショの同居生活!?』
 


今回は、なんと創刊一周年なんですよ!
記念価格、390円になるそうです!

諸々お知らせしていきますね。
引き続き頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

★公式サイト・リンクはこちら↓↓
ヴァニラ文庫バナーヴァニラ文庫ミエル



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『休憩室』公開サイト追加&バナー作っていただきました!

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、最新のお知らせ「公開サイト追加&バナー作っていただきました!」をUPいたしました。

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1/10 改稿した短編です

活動報告2016/4~


こんにちは。
玉紀です。

短編を一本、公開いたします。
『視姦公園』
……なんともあからさまなタイトルですが……
そんな感じの内容なので、いいかな……と……^^;
年明けから公開してきたお話よりは長いものになります。

こちらの作品、実は数年前にお友だち三人で企画物をやったときに書いた作品の改稿版になります。
その後、諸事情から作品は削除していました。
4、5年前……? だったかなと思います。
そのころにお読みくださった方がいるかどうかもわかりませんが、キャラの名前などを変え、改稿して公開させていただきました。

……とはいえ、投稿サイトのみで公開しておりましたので、こちらの本館では未公開だったものです。

若さの勢い(笑)、みたいなお話ではありますが、お暇つぶしに、お楽しみいただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。


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視姦公園

2017・短編集


早朝の公園。ちょっとした興味本位から欲情を抑えられなくなった二人。
彼は「外」という場所に昂ぶり、彼女は「誰かに見られているかもしれない」という状況に悶えあがる。
見られているはずはない。

けれど……

……本当に、誰も見ていなかったのだろうか……

【カテゴリ】
早朝 公園 野外 視姦 恋人同士 いつもと違うセックス 中出し R18 短編

********************

「あーあ、朝、寝起きでヤりたかったなぁ」
 あまりにも素直な男の本音を聞いた遠藤清美《えんどうきよみ》は、横を歩く戸川満《とがわみつる》の腕を肘で突いた。
「戸川君ってば……、もぅっ」
 咎める口調だが、清美の顔ははにかみで満ちている。内心同意していても、この場合は言葉の恥かしさに一応責めてみた、というところだろう。
「だってさ、いつもは朝もするじゃん。清美だってしたかっただろ?」
「やっ……やぁねっ、しょうがないでしょう。これ、買いに行かなくちゃならなかったんだから」
 不満そうな満に向けて、清美は手に持ったコンビニ袋を掲げて見せる。中に入っているのは、ふたり分のサンドイッチとサラダ。満も同じ袋を持っていて、中には一リットル紙パックの牛乳とアイスコーヒーが入っている。
「急にお泊まりしちゃったから……、朝ご飯用になにも買ってなかったし……。戸川君の部屋の冷蔵庫、なにも入ってないし」

 買い物帰りのふたりは社内恋愛中。
 大学を卒業後、同期入社した会社で知り合い、つきあうようになった。しかしそのことを、周囲には秘密にしている。
 小さな会社なので、同期はふたりだけ。そのぶん先輩が多く、新人はなにかと話のネタにされがちだ。
 同期入社同士でくっついた、などと知られれば、さぞ面白がって根ほり葉ほりきいてくるだろう。
 それが面倒で秘密の社内恋愛を続けているのだった。

 昨夜は満の部屋で夕食を作って一緒に食べ、適当な時間で帰るつもりだった。
 しかし結局は一夜を明かしてしまったのである。
 泊まるつもりで行くときは、朝食用に食材を買っていく。今回はなんの用意もしていない。満は若い男のひとり暮らしだ。もちろんまともな食材が揃っているはずもない。
 そこで早朝目が覚めたところで起き出し、歩いて約十分の場所に建つコンビニへ朝食を買いに来たのだ。

「あー、ねみぃっ。食ったら眠気覚ましにヤろうか?」
「んもぅ、バカっ。そのまま寝ちゃったらどうすんのっ。ふたり揃って会社に遅刻、なんて、変な詮索入れられちゃうよ」
 どうやら満の性欲は冗談ではなく本気らしい。時刻はまだ朝の四時だ。眠いのも無理はない。
 初夏の早朝四時はほどほどに明るいとはいえ、普通はまだベッドの中にいる時間だろう。
 こんなに早く買い物に出たのにも理由はある。このコンビニの周辺には会社の先輩が数人住んでいるので、一般的に人が起き出す時間に買い物にくると見つかるおそれがあるのだ。
(ああ、なんか面倒……。早く新人が入ってきて詮索地獄から解放されないかなぁ……)
 清美は溜息と共に肩を落とすが、入社してまだ三ヶ月ほどしかたってはいないのだから、新人が入ってくれるのはまだまだ先だ。

「清美、近道しようぜ」
 満が先にある公園を親指でしゃくる。確かにここを斜めに通って行けば近道になる。特に反対を唱えることもなく、清美は彼のあとをついていった。
 早朝の公園に人影はない。
 数台設置されている遊具や砂場、昼間なら子どもたちの姿もあるのだろう。公園内を囲むように立ち並ぶ木々が、まるでこのスペースだけを隔離してしまっているかのようだ。
 木々の前には数台のベンチ。最近入れ替えがあったらしく真新しい。腰掛ける部分が背もたれからなだらかな曲線で繋がるデザインで、おしゃれな雰囲気を持つ椅子だ。

「あっ!」
 そのベンチとジャングルジムのあいだを抜けようとしたとき、満が驚いた声を出して立ち止まった。
「なに? どしたの?」
 清美が彼を見ると、満はベンチを見つめている。このベンチになにかおかしなところでもあるのだろうかと首を傾げると、満はベンチの前で屈み、その下を覗きこんだ。
「清美、清美、ちょっとコレ、見てみろよ」
 覗きこんだまま清美を手招く。わけが分からないまま、彼女も身を屈め同じようにベンチの下を覗きこんだ。
「あっ……」
 思わず声があがり、脳が“それ”を確認すると恥かしさに目をそらす。
 ベンチの下に落ちていたのは、伸びたゴム風船のような物体。ご丁寧にも中央を一結びしてあり、いかにも使用済の様相をさらしている。

 どこから見ても、それは使用済みのコンドームだ。

「ぅわっ、昨日の夜かな、ここでヤったやつらがいるんだぜ。捨てるんならゴミ箱に捨てろよな。……ってか、律儀に持って歩いてんのかな。ゴム」
「しっ、知らないよぉ、そんなのっ」
「それともここでヤるつもりで持ってた……とか」
「もぅっ、いいじゃない、そんなのどうだってっ」
 この場所で咋夜セックスに及んだ男女がいる。使用済みのコンドームを見つけたうえでそう考えると、なんとも生々しい。
 満は興味があるのか、どういう経過でこうなったのかを詮索するが、清美はそんなことを考えるのも恥ずかしい。
 だいたい、公園で性行為に及ぶなど普通では考えられないと思う。

 清美はそらした目をベンチへと移した。
(このベンチで、したのかしら……)
 ちょっと身体が熱くなる。このベンチでどうやってしたのかを想像しようとした瞬間、どこか淫猥な気持ちに襲われるが、彼女はそれを胸に隠した。

「このベンチでしたのよね……。いやぁね、こんなに狭いのに。落ちそうになってソレどころじゃなかったんじゃない?」
 適当に話題を振って早々にこの場から立ち去ろう。そう考えた清美だが、彼女のひとことは余計に満の好奇心を誘った。
「別に、寝転がらなくてもできるよ」
 彼はそう言いながらベンチに腰を下ろし、コンビニ袋を横に置いて両手で膝を叩く。
「清美。ここに座れよ」
「は?」
 変わったベンチだから座ってみたかったのだろうか、としか思わなかった清美は、満の言葉に不審げな声を出す。
「いいからっ。ここ、座れって」
「う、うん……」
 わけがわからないまま、清美は自分が持っていたコンビニ袋をベンチの上へ置き、満の膝に腰を下ろした。
「おっ、重い、とか言わないでよっ」
 清美はどちらかといえば華奢な体つきだ。セックスで騎乗位になっても決して重くはない。腰を下ろしたといっても膝の先にお尻をのせた程度なので、重さなどほとんど感じないだろう。
 すると満は、清美の腰をうしろから両腕で抱き、自分の腰にグイッと引き寄せた。
「きゃっ……、やっ、ちょっ、戸川君っっ」
 いきなり身体を引かれたので、清美の足は浮いたついでに広がり、満の膝を跨ぐような格好になる。彼女は慌ててフレアースカートの前を押さえた。
「なっ、なによっ。やーねっ」
 まくれ上がったわけではないが、体勢自体に恥ずかしさがある。
「ほら、こうやってヤったんだよ。きっと」
「え?」
 膝にのせられた意味が、やっと分かった。
 つまりはベンチに座って、男の上に女が座る背面座位でセックスに及んだのだろうという予想を、「どうやって?」と不振がった清美に示したのだ。
「これだったらベンチでできるしさ」
「でも、こんな所で落ち着かないわよね。夜だから誰もいなかったのかもしれないけど、誰かに見られるかもしれないって思ったら、女のほうだって感じるものも感じないよ」

 清美はちょっと苦笑いだ。こんな所でこんな恥かしい話をしていないで、早く帰ろう。そう思ったとき、腰を抱いていた満の手がカットソーの裾から中へ入ってきた。
「……やっ、ちょっと、……戸川く……」
 スカートを押さえていた清美の両手が、満の腕を押さえる。しかしカットソーの中へ潜りこんだ彼の手は、すでにブラジャーの上から彼女の両胸を捉えていた。
「ちょっとぉ……、やだ、なにしてんの……」
 気持ちの中で慌てつつも、肩越しに振り返り作り笑いを見せる。しかし満はブラジャーのカップを下げ、清美の胸のふくらみを裾野から持ち上げたまま両の頂をつまんだ。
「あ……ンっ、やっ……」
 親指と人差し指を擦り動かし、柔らかな突起を刺激する。すぐに硬くなり始めたのを確認して、満は清美に尋ねた。
「どう? 感じる?」
「かんじ……、ちょっ、……やだぁ……」
「感じるよな。……乳首、すぐ硬くなったし……」
「あ……ッ、ちょっとぉっ……」
 満の両手は、突起を指で擦り続けながら大きく乳房を回し揉む。
「ン……ンッ、ぁっ……」
 清美は思わず上半身を伸ばし、彼に寄りかかるように背を反らしてしまった。すると彼女のカットソーが胸の上までまくられる。 
「あ、ン……、ちょっとぉ……」
 さっきから同じような言葉しか出てこない。まくり上げられたカットソーからは、両の乳房が丸出しだ。満は、その状態で硬く凝った乳首を嬲った。
「やっ! あっ……、アッ、戸川く、んっ、やめてよぉ……」
「な? 感じるだろ? こういう所でしても感じるんだよ」
 清美が、こんな所じゃ感じないと言ったことを言っているのだろう。
 こんな場所でも感じるものは感じるんだ、と教えたかったのかもしれないが、琴美は恥ずかしいうえに落ち着かない。

「わっ、わかった、……わかったからぁっ。……でも、わたしは、誰か見てるかもしれないと思ったら、感じるものも感じない、って言ったんだよぉ」
 すると、満の両手が乳房を鷲づかみにしたまま止まり、少々熱を帯びた彼の声が清美の耳に流れこんだ。
「わかんないぜ。今だって、誰か見てるかも……。ほら、目の前にジャングルジムがあるから見えづらいけど、この向こうの茂みとか、周りの樹の陰とかに誰かがいて……おれ達を見てるかも……」
「や……、やめてよ……」
「見てるよきっと……。清美が胸揉まれて感じてる顔とか……」
「やっ……」

 耳から入りこむ熱い刺激。
 風が揺らす木々の音が見知らぬ傍観者の身動きに感じられたとき、下半身に熱い痺れが走る。

「清美……」
 なにかを求める声と共に満の下半身が押しつけられ、痛いくらいに突き上がった塊を太腿に感じる。広がった清美の内腿が、キュッと緊張した。
「や……、やめっ、……戸川く、ん……あゥ……ンッ……」

 周囲が静かなせいだろうか。
 自分の口から出る声が、妙に響いて聞こえているような気がして恥ずかしい。

 朝の公園に人影はなく、ベンチに座る満と清美、ふたりだけだ。

 いや、ふたりきりと思っているだけで、もしかすると誰かが物影や公園を取り囲む木々の間から見ているのかもしれない。
 ――満の膝に座り、足を大きく広げさせられた清美が、ショーツの横から手を入れられ、そこをとんでもなく潤わせている姿を。

「あんっ、やっ、あっあっ……」
「外だから興奮してる? すっごぃ、ビチャビチャじゃん、清美……」
「や、だぁ……、あっ、指……、ゆびぃ……」
「指? 入ってるよ。二本。ほら」
 満の中指と人差し指が、その存在を主張するかのように深く挿しこまれる。根元まで到達させると、彼は何度もくるくると指をひねり、彼女の蕩けそうに熱く潤んだ蜜路を刺激した。

「あっ! んっ、やっ、……もっと、やさしくぅ……っ、あぅンッ!」
「嘘だぁ。清美のナカ、激しくして欲しくてビクビクしてるのに」
「やだ、ぁっ、あっ……戸川……く……」
 満は自分の気持ちのままに清美の中を探り、もう片方の手で乳房をこね回しながら彼女の耳朶を舐めた。
「清美……きもちいい……。いつもと違うのも……いいな」
「もぅっ、ダメよぉ……、こんな所で……」
 これ以上は駄目だ。このまま満の欲望に従っていたら、もしかしたらここで……。という事態になりかねない。
 清美は満の愛撫に悶えながらも、ほんの少し残った理性で彼の手を止めようと足のあいだへ手を伸ばす。
「あ……」
 しかし暴れる手を掴もうと伸ばした指に触れたのは、もう当然のように収まりがつかなくなっている満の熱い滾り。
 その硬さを感じるズボンの一部が、すでに湿っている。彼がかなり興奮しているのだと悟った清美は、手に触れてしまった部分をこするように撫で回す。その瞬間、痛いくらいに乳房を握られた。
「あっ、やっ……あンッ」

「しようか。清美……」
 目の前には大きなジャングルジムがある。清美の腰を抱いたままベンチから下りた満は、彼女をそこのパーツに掴まらせ、腰をうしろへ突き出させた。
「ホントに、するの?」
 身体は疼きあがっているのに、我ながら往生際が悪いと思う。
 そんな彼女のスカートをまくり上げ、満は膝までズボンを下ろす。彼女が欲しくて紅潮した塊を、ショーツをずらしたその横から挿しこんでいった。
「あっ、……んっ、んっ……」
「ぅあっ、たまんね……」
 清美の腰を両手で掴み、引き寄せながら抽送する。最初の数回ゆっくりだったものは、すぐに打ちつける肌の音と共に激しさを増した。

「あは……ぁぁン! やっ、あ、い……ぃっ……!」
 疼く場所に加えられる快感。初めて経験する野外でのセックスに興奮を覚えているのか、満の動きはいつもより乱暴にも感じる。
「あ、やっ、ぁぅっ……んっ、んっ、……やぁんっっ!」
 しかし興奮を覚えているのは清美も同じだ。ジャングルジムのパーツに力一杯両手で掴まり、彼女は上半身を揺らして身悶えた。

 満は腰を使いながら清美の背に覆いかぶさり、顔を近づける。
 肩越しに振り返った彼女と唾液が垂れ落ちてしまうことも構わずに舌を絡めあい、ひと突きごと上下に揺れる乳房を揉みしだいた。
「ふぁ……ぁぁッ、ぃ……いい、よぉ……戸川……く」
「キモチイイよな? こんなトコで……、誰か見てるかもしれないのに……。清美はエロいなぁ……」
「やっ、だって……、キモチ、イイ……、あぁっ!」
「誰か見てるぞ、きっと……。清美の声聞いて、……突っこまれてヨがってるところ見てさ、朝っぱらから女抱きたくて堪んなくなってるんだ、きっと……」
「やだぁ……、やめよ……、あぁっ!」
「もっと見せてやれよ。清美のエロい恰好……。ほらっ……」
 身を起こし、腰を強く入れこむ。腰を打ちつけ、ぶつかるお尻が赤くなってしまいそうなほどの激しさで欲情する満に攻められ、清美は足の力が抜けそうになった。
「やっぁあ……だめっ……、やぁん、イイッ……!」

(誰か? 見てる……?)

 朝の公園の中。
 清美は幻覚を見る。

 ジャングルジムの向こう。遊具の物陰から。周囲を囲む木々の隙間から。こっそりと誰かが見ている。

 満に熱く滾る楔を打ちこまれて悶える清美の姿を、息を荒げながら見ている。
 見ているだけでは物足りなくて、その手で自分の熱くなったモノを握り締めているのかもしれない。

 清美のあられもない姿を見ながら……。誰かが……

「やああっんっっ、んっ!」
 おぞましささえ覚えてしまいそうな想像なのに、それはなぜか彼女の興奮を煽った。
「やっ、イイっ……。もっとぉっ……!」

 早朝の公園。

 寂とした空間に、男女の淫猥な息遣いと、女の抑えきれない淫声が響く。

 誰かに見られているかもしれないという思いと、初めての野外セックスに、ふたりの気持ちはおおいに昂った。
 想像で興奮してしまっているのは清美だけではないだろう。
 満もまた、自分の恋人が情欲に乱れる姿を他人に見られているのかもしれないという妄想が、いつも以上の興奮を誘い、こんな場所でも乱れてしまう彼女のいやらしさに欲望が煽られている。

「戸川く……、んっ! もっと……、あっ、もっとぉっ、あぁっんっ!」
 感じるあまり、清美はまともに立っていられない。
 満は一度彼女の中から抜け出ると再びベンチへと座り、向かい合わせで清美を跨がせた。
 さっきと同じようにショーツをずらし、そこから侵入してゆく。戸惑いながら腰を下ろす彼女より先に、自分から突き上げていった。
「あっ、くっ……ああっ!!」
 愛液で濡れるショーツが彼の内腿に接するたび、グチュグチュッと羞恥を誘う音をたてる。今のふたりにとっては、それさえも興奮の誘発剤だ。
「吸わせて……清美……」
 上ずる声を抑えることなく、満は目の前で揺れる清美の乳房にむしゃぶりつき、舌で乳首を大きく回した。
「ぁ、ふぅ……ぅん、あっ、気持ちイイ……、もっと、吸って……」
 乳首の先端だけにキュッと吸いつきながら引っ張ると、清美の背が大きく反る。上半身を焦らして悶える彼女の乳房を両手で寄せ、満は舌で交互に舐め吸った。
「やっ……だぁぁっ、イイよぉっ……、戸、川……くぅん……!」
 乳房に愛撫が集中すると満の腰の動きは少し落ちるが、反対に乳房への愛撫で焦れる清美が自分から腰を揺れ動かし、彼の腰の上で大きく跳ねる。
「あ、もぅ、だめぇ! ぁっ……、きもち、イイよぉっ!」
 清美の中が、我慢するなとでもいうように彼をきゅうきゅうと締めつける。しかし満もすでに限界だ。
「あっ、も、俺も……デるっ」
「やっ……ヤッ、アア、イクっ……、もぅ、だめぇ、イクよぉ……!」
 最後の快感を求めて、清美は自分から腰を前に擦り、彼にしがみつく。
 イクことだけを頭に、欲望のまま腰を動かす彼女。
 それを酷くいやらしく感じているのか、そんな彼女に満の欲望も煽られる。
「出すぞ……清……美っ、あ、もっ、デるっ……」
「キて……、あっ、もぅダメッ……ダメ、ダメェっ……。イクっ、イクからぁっっ!」
 伸び上がり背を反らす清美の身体をシッカリと抱き留め、逃がさないように腰を押し付けたまま、満は欲望を放つ。清美も最後の瞬間を感じて下肢をヒクつかせた。

「あは……っ、あっ……あっ……」
 余韻の声が唇から漏れ、続けて荒い息を何度も吐く。その唇にキスをして、満は彼女を抱き締めた。
「……ナカで出しちゃった……」
 その言葉と共に、清美は自分の中でピクピク蠢く彼を感じる。
 意識して動かしたのだとは思うが、今までの自分たちを思い、急に恥ずかしくなった。
「い……いいわよ……。しちゃったんだもん……、しょうがないでしょう?」
 清美はキュッと満に抱きつく。それは、赤く照れてしまった顔を隠す意味もあった。
「気持ち好かった? 清美……」
 愛しげな声で聞きながら髪を撫でてくれる満の問いに、清美はこくりと小さく頷いた。
「……ここで、エッチした人の気持ち、ちょっと分かった」
「ナマだったから、余計に気持ち好かったよな」
「ばかっ、今回だけだからねっ」
 清美は、気持ち好かったしたまにはいいかなと考えながらも、調子に乗りそうな満に釘を刺す。

 ふたりはしばらくそのままで抱きあい、余韻を感じあうが、突然ぽつりと満が不吉な言葉を口にした。
「ホントに……、見られてなかったかな……」
「え?」
「してるときさ、風なんか吹いてないのに、茂みが動いた気がしないでもないんだよな……」
 満から身体を離し、清美は慌てる。
「やっ、やめてよぉっ。そりゃぁ、そんな想像しなかったとは言わないけど、そんなっ……もしも知ってる人とかだったら最悪よっ」
「この辺、会社の人も住んでるしな」
「ちょっとぉっっ!」
 慌てはするが、この初経験の快感に魅力を感じたのも確かで……

 たまには、こんな刺激もいいかもしれない。

 心の中に、淫らな誘惑の芽が生まれてしまいそうな予感を、清美は感じていた。



   *END*



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『休憩室』早くも一週間……

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、日々徒然、「早くも一週間……」をUPいたしました。

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『休憩室』拍手お礼☆

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、拍手コメレス「拍手お礼☆」をUPいたしました。

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1/3 短編追加です

活動報告2016/4~


こんにちは。玉紀です。
お正月3日目ですね~。いかがおすごしでしょうか?
私は昨日、初詣に行ってきました。……と、日記みたいな話題は、後程休憩室にあげますね。(*^^*)

さてさて。
短編……というか、ショートショートですね。
一作公開いたしました。

『100時間後のふたり』
先日の『濡れ雪』もそうでしたが、こちらもカテゴリタグにご注意ください。
ちょっとでも引っ掛かりましたら回避くださいね。
ブラックユーモアとか大好きなんです。ですので、ほんと、趣味以外の何物でもないラストです。
こちらは、本館の他、アルファポリス様、ムーン様にも公開しております。

「へー、こんな感じのも書くんだ」……程度のお気持ちで、おつきあいいただけますと幸いです。

過去作の短編をを改稿したものですが、近日中に公開いたします。

よろしくお願いいたします。


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100時間後のふたり

2017・短編集


追いつめられた二人は、絶望の中で身体を重ねる。
けれど……

【カテゴリ】
廃墟 空 追いつめられた二人 欲望 極限状態の性欲 ちょっとだけSF ハッピーエンド? バッドエンド? R18 短編

********************


「……百時間後……、どうなってるんだろう……」
 彼女の呟きは、ごく単純なものだった。
 百時間。いわゆる四日と四時間後、彼と彼女はどうなっているのだろうという問い。
 彼は嗤う。――正確には、口元を歪める。
 そんなことを問うのも無駄だと言わんばかりに。
 そうしながらも、彼は答えを口にする。なにかを話したかったからだ。声を出すという行為でもしなければ、今の現実に押し潰されてしまいそうだった。
「……一緒だよ……」
 逃げこんだ廃ビルの上階。冷たいコンクリートの壁に寄りかかって床に座り、彼は隣に寄り添う彼女の手を握る。
「百時間たったって、一緒だ……」
「……無理よ」
 彼女の声は無気力で、そして失望に満ちている。ここまでともに逃げてきた、愛する彼の言葉に同調しようとはしない。
「もうすぐ、アイツが来る……。誰にも止めることなんてできなかったのよ……。こんな場所に逃げたって無駄。……アイツが来れば、私たちだっておしまいよ」
「手を握っていればいい。こうやって」
 彼は強く彼女の手を握る。身を寄せる彼女を見つめ、そして、正面にある小さな窓から外へと視線を馳せた。
 見えるのは、熱された鉛色の空。
 あの忌々しいグレーの向こうには、きっと素晴らしい夕焼けがあるに違いないのに。
 けれど、そんな美しい光景を一緒に見ることは、きっともう叶わない。
「握っていても……、きっと引き裂かれるわ。……私たちは……もう……」
 絶望しか口にしなくなった彼女の言葉を、彼は自分の唇でふさぐ。
 舌を絡めあい、吸いあう音が、狭い空間に響いた。
「ふぅ……ンッ、……ぁっ……」
 くちづけの合間に零れる声は、今の状況を忘れさせるほど艶っぽい。
 絶望のあまり自棄になりかけていた彼と彼女の身体が、徐々に熱を帯びてくる。身に迫る危機を踏みつけて顔を出す情欲は、愚かなようで、恐怖を忘れるための逃げ道にもなった。
「そうだ……、繋がっていればいい……」
 彼は、そう言いながら彼女とともに床へ倒れる。衣服の上から柔らかな身体をまさぐり、事を急ぐように細い両足を大きく広げた。
 彼女も、特に抗うことなくそれを受け入れる。彼の背に手を回し、自ら腰を上げた。
「ずっと繋がっていればいいんだ。そうすれば、離れられない」
 下着を取り去るのももどかしく、二人は身体を繋ぐ。
 彼の怒張がぐりっとねじ込まれた瞬間だけ、充分な準備ができていなかった彼女の秘窟がざわめいた。
 突然の挿入による痛感はすぐに快感に変わり、彼女に愉悦を与え潤わせる。彼がゆっくりと動き始めると、彼女の両足が艶めかしく蠢きながら彼の腰に巻きついた。
「あっ……あぁん……、気持ちい……ぃ……」
「そうだ……、気持ちいいままでいよう……。このまま、ずっと……」
「あっ……あっ! ハァっ……ぁ、ずっと……」
「アイツがきても、離れない……絶対」
 上体を起こした彼は、彼女の腰を両手でかかえて強く腰を打ちつける。彼女が足を巻きつけているせいで大きな動きにはならないものの、そのぶん強く熱い肉塊が蜜窟をえぐった。
「あぁあっ……、きもちぃっ……、オク……ああぁ、もっと……!」
「気持ちいいのか……? おまえ、オクまで挿れてもいつも息を止めるだけだから、苦しいのかと思ってた」
「ちが……違う……、ほんとは……気持ちい……い……あぁっ!」
 初めて聞いた本音だったかもしれない。あまり自分の欲望を口にしない女なのだと思っていた。
「もっと……、もっと、奥まで……してぇ……!」
 彼女の希望に応えるように、彼はグイグイ内部へ侵食していく。穿てば穿つほど彼女の嬌声は大きく淫らに変わり、彼は煽られる自分を感じながら彼女を揺さぶり続けた。
「やぁぁんっ……こわれ、そう……ンッ、あぁっ……いいっ……!」

 どうせなら、壊してしまいたいとも思う。
 二人には、もうあとがない。百時間後、二人の肉体が繋がって残っている可能性はゼロに等しいのだ。

 彼女をうつ伏せにすると、腰を持ち上げて激しく突き上げる。喉を反らし、コンクリートを指で掻いて、彼女は獣になり下がり聞いたことのない淫声で啼き狂った。

 彼の上に跨り、腰を振りたて、自ら乳房を揉みしだいて悶え動く。 
「ああっ……! イイっ……あんっ、イクっ……またイクっ……!」
 宣言するとおり、何度達しても彼女の快感は終わることがなく、また彼も、爆ぜても爆ぜてもすぐにその屹立を火杭に変えた。

 精神が極限状態にあるなかでのセックスは、最後の最後に、二人の欲望を燃焼させる。

 二人はそのまま交わり続けた。
 一日、二日、三日……
 最初に彼女が言った、百時間目が近くなるまで。

 ――――電子音が聞こえる。
 ジジジッ……という、ノイズ音だ。
 なんの音だろう。
 彼も彼女も、もう頭がぼんやりとしていた。
 がむしゃらにお互いを求めあい、何時間がたったかもわからない。
 だが、もうすぐ“終わり”が来るということだけはわかる。

 アイツが、やってくる……

 窓の外は濃い鉛色。
 この鉛の向こうには、まだ綺麗な朱色の空はあるのだろうか。

 コンクリートの床に、身を横たえる身体がふたつ。
 彼と彼女は、ぼろ布になった服を身体に貼りつけたまま寄り添いあう。
 交わる力はもうなかった。彼は彼女の身体に腕を回しているだけで精いっぱいだし、彼女は彼のそばに寄り添っているだけで精いっぱいだ。
「……眠い……」
 かすれた声で、彼女が呟く。彼は視線だけを彼女に落とし、それに応えた。
「……眠ろう……。一緒に……」
 自分では笑ったように思ったが、口元を上げる筋力も残ってはいなかったかもしれない。

 最期の最期に、欲望の限りを貪りあって、二人で眠る。
 最高の幸せだ。

 眠っているうちに、アイツはやってくるだろう。
 でも、きっと、ふたりは……


 ――――低いノイズをたてていたのは、床に転がったまま忘れられていたライト一体型のラジオだった。
 途切れ途切れ、そこから、泣き声にも似た叫びが聞こえてくる。

『……せき……が……、――隕石が、衝突の軌道から外れました! ……地球は……人類は、救われたのです……!!』

 数日後には、空は綺麗な茜色を取り戻すだろう。

 二人がそれを見ることは……




               END


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2017/1/1 新年ご挨拶

活動報告2016/4~


新年、あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

こんにちは。玉紀 直です。
年が明け、2017年となりました。
皆様、穏やかなお正月をお迎えでしょうか。

今年はですね、もう、「昨年より頑張る!」
だけが目標でございます。
昨年頑張れなかった、という意味ではないんですよ。
やることはやれたし満足いった形で終われたとは思っておりますが、そんな思い以上にやりたかったこと、書きたかったものが出せないまま、終わってしまったような気がしたのです。

……とはいえ、私はあくまで、私が持ち得るもの以上のものを持ち合わせてはおりません。
いつものように、自分のペースの中でではありますが、お仕事もサイト作品も、お気にかけてくださる方々にお喜び戴けるものを書けるよう、精進していけたらと思います。

年の瀬に「よし、やりきった!」と笑えるよう、皆様に「たくさん楽しめた」と言っていただけるよう、楽しんで尽力していきたいと思います。
今年も一年、何卒、よろしくお願いいたします。

2017年が、皆様にとって良い年でありますように。


          玉紀直
          2017/01/01


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ご挨拶が済みましたところで……
新年早々、サイト作品公開のご報告です。(*^ワ^*)

とはいっても、短編です。
本日は2作。ご案内させていただきますね。

『颯都が日本のお正月を堪能したようです!』
こちらは、昨年9月にエタニティブックスから刊行されました、「焦れったいほど愛してる」の番外編的なものになります。
内容をご存知の方はもちろんですが、ご存じない方でも、いちカップルのいちゃいちゃだと思えばお楽しみいただけるかと思います。
本館の他、アルファポリス様のサイトで同時公開となっております。
商業作品の番外編ですので、ムーンライト様での公開はございません。

『濡れ雪』
完全オリジナルの短編、R18ものとなっております。
本当に短いので、お気軽にお読みいただけるかと思います。
ただ、こちら、作品タグにご注意ください。不安を感じられるようでしたら回避されることをお薦めいたします。
本館の他、アルファポリス様、ムーンライト様でも同時公開しております。
momona様にとても素敵なバナーを作っていただきました。
濡れ雪バナー200
短編なのに申し訳ない……と思いつつ、とっても雰囲気があって素敵なので、あっちこっちに貼りまくります!

こちら2作、とりあえず皆様の目に触れやすい位置に置きたいと考え、【2017・短編集】というカテゴリに入れております。
そのうち、短編をまとめております【恋のエトセトラ】に移動させますね。

今週中、また違うタイプの短編を公開予定です。
その他、休憩室での記事などもUPいたしますので、お時間がございましたらぜひぜひ遊びに来てくださいね。

よろしくお願いいたします!


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『休憩室』年賀状!

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、年賀状をUPいたしました。

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濡れ雪

2017・短編集


一年に一度。
この季節にだけ情を交わす二人。
その理由は……

【カテゴリ】
昭和初期 大正 明治 雪 春 禁断の恋 義兄妹 未練 悲しい ちょっとだけホラー ハッピーエンド? バッドエンド? R18
濡れ雪バナー200

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 春の訪れに、心はやわらぐ。
 真綿のように柔らかな陽射しと、暖かくまとわりつくそよ風。
 穏やかな日常を感じずにはいられない季節。
 だがときに、そんな春を忘れさせようと、しんしんとした雪が悪戯に舞い落ちる。
 春を感じたあとに、忘れ物を届けるがごとくやってくる雪。
 それを、忘れ雪、といい……
 その雪の多くは、濡れ雪であるという――――


「あっ……ぅ、んっ……、ンッぁ、あっ……」
 泣き声とともに漏れる喘ぎは切なげだ。
 恥じらいがちに抑えられた声であるのに、寂が大部分を支配したこの日本間の中では、まるで晒し者にされているかのように大きく響く。
「もっ……ぉ、許しっ……んっ……んっ」
 許しを乞い振り向いた雪代(ゆきよ)の顔は、泣き顔であるにもかかわらず豪く妖艶だ。性経験が希薄な娘とは感じにくい。
 長い黒髪が白い肌に貼りつき、赤く火照った頬で乱れる。
 涙で潤んだ瞳はこの仕打ちに対してのものか。それとも快感ゆえか。
 そんな彼女を、達彦(たつひこ)は容赦なく凌辱した。
 寝具もなければ床の間にも手をかけられていないこの部屋は、この武家屋敷の中で、数年前に部屋の主を喪った悲しい思い出のある場所だ。
 一糸まとわぬ雪代に床柱を抱かせ、達彦はその華奢な手首を己の寝間着の帯で強く縛りあげた。羞恥に震える彼女に心を置くことなく、背後から猛る劣情を叩きつけ続けたのである。
「許し……て……くださ……、おねが、い……、やぁぁっ!」
 先程から、何度この言葉を口にしただろう。しかしどんなに哀願しようと達彦の仕打ちは手酷くなるばかり。
「こうしてほしいのだろう? こうやって……、ぐちゃぐちゃにしてほしいから……、おまえは、この部屋に……」
「ちが……違い……ま。あぁ……ああっ! いやぁっ……」
「毎年同じだ。いつもおまえは俺をこの部屋に誘う。何度こうしてやってもまったく満足しないのだな……。なんて淫乱な女なんだ」
「違い……ますっ……、あっ、……ぁ、やぁぁっ……、達彦……義兄様っ……!」
 堪らなく出てしまった言葉に、雪代自身が刹那ハッと躊躇する。直後、達彦は乱れ落ちた前髪の下でカッと双眸を険しくした。
 怒りとも迷いともつかない揺らめきを眼(まなこ)に溜めて、彼はより一層激しい抜き挿しで雪代を貫いた。
「あぁぁっ……! ごめんなさい、ごめんなさい……許して……っ、ぁぁんっ!」
「そうやって弱い女のふりをして、……俺を誘ったのはおまえだろう!」
「義兄……様……あぁっ……、ダメっ……とける……」
 柱を抱く雪代の腕が、身体とともに下がっていく。彼女が脱力し膝をついても、達彦はその勢いを緩めることなく柔らかな雌肉を犯し続けた。
 お尻の双丘を鷲づかみにし、指を柔肉に喰いこませ強く握って広げると、その行為を恥ずかしく思ったのか雪代の下肢に力が入る。
 ピクリピクリと秘蕾がヒクつき、彼女を嬲る肉塊を引きちぎらんばかりに締めつけた。
「今夜は……、最後までつきあってもらうぞ……。逃げるなよ、雪代」
「義兄……さ……あぁっ……! ダメ……そんな、こと、……したら……っ、ぁぁ……」
「――そうしたら……、許してやる」
 なにかを言おうとした雪代の口が、開いたまま止まる。彼女は突き上げられる身体を柱に押しつけ、達彦を振り返った。
「雪代は……この行為の最後を……、知りません……」
「ともに達することだ。……いいな」
「それは……、あっ、ぁぁ……、罪なのでは、ないのですか……ぁあっ……!」
「罪ならすでに犯した」
 その最後に向かうように、達彦は縛りつけていた雪代の手首をほどく。彼女はすぐに身体を崩し、冷たい畳の上にうつ伏せになった。
 紅潮しているはずなのにいつまでも冷たい肌を押さえつけ、達彦はただひたすらに冷たい内部を擦りあげたのである。
「とける……とけてしまいます……、義兄様ぁ……あぁっ……!」
「融けてしまえ……。そのほうが幸せだ……。私も、おまえも……」
「幸せ……」
 ぴくりと、雪代が震える。
 肩越しに白い顔が振り向き、にこりと微笑んだ。
「雪代は……、義兄様と……幸せになれるのですね……」
 色を失った青白い頬に、氷のような光が伝う。その微笑みは、とても嬉しそうで……悲しそうだった。
「ああ、そうだ」
 蒼然とした部屋の中で続けられる情交。雪代の泣き声が響いていたそこに、襖を揺らす風の音が加わった。
「あぁっ……! ああぁんっ、義兄様……義兄様ぁ……イヤぁっ……あっ……!」
 雪代の声が、空気を揺らすような大きな嬌声になって響く。
 今まで何度身体を重ねても、こんな淫らに喜悦の声をあげる娘ではなかった。

 ――この五年、年に一度、この季節にだけ、彼女の部屋であったこの場所で情を交わす、義妹。

 しかし、もう、こんなことを続けてはいけないのだ。

「義兄様ぁ……もう、もぅ……、壊れてしまぅ……あああっ――――!!」
 雪代の限界と同時に、達彦は初めて彼女の蜜窟で熱い飛沫をあげる。
「雪代……」
 息を荒げ彼女の名を呼ぶと、その身を震わせながら雪代が振り向いた。
 なにも言わず浮かべる、儚い微笑み。
 ――その笑みが、徐々に透きとおり……

 光が弾けるように、雪代の姿が弾け消える――――

 突如、障子が大きく開き、外の風と雪が部屋中を駆け巡った。
 室内に雪が舞い、外に放り出されてしまったかのような錯覚を起こす。雪代を組み敷いていた四つん這いのまま、達彦は襲いくる悲哀に嗚咽を漏らし肩を揺らした。
「……すまない……、雪代……、すまない……」

 三つ年下の義妹。
 五年前、密かに想い合っていた二人は情を交わした。
 しかしそれは、道徳的に許されることではなく……
 特に達彦は、縁談がまとまったばかりだったのである。
 罪の意識と、これからの達彦との関係をはかなんだ雪代は、自らその命を絶った――――

 それからずっと……
「雪代……すまない……」
 彼女は、この季節、この雪が降る日に、達彦のもとへやってくる。
「すまない……、許してくれ……」
 ともに幸せになることを許されなかった、愛しい男のもとへ。

 彼女を忘れ、穏やかな日々を送ろうとする達彦に、「忘れないで」と伝えるように……
「雪代……」

 部屋で舞い踊る雪が、まるで雪代を形作るかのよう、達彦の前に積もり上がっていく。
 達彦はその雪を両手で掴み、己が罪を冷まさんと、愚かな切望の中で抱きしめた。

 雪は、しっとりと濡れ潤い、しかし未練のごとき雫を残すことなく、達彦の腕の中で融けていく。


 濡れ雪が、彼の前で吹き荒(すさ)ぶことは、もう、二度とない――――




                  END



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颯都が日本のお正月を堪能したようです!

2017・短編集

2016年9月に刊行されました、エタニティブックス・赤『焦れったいほど愛してる』のお正月用番外編です。
結婚して初めてのお正月を迎えた颯都と小春。
久々の日本のお正月に颯都か期待するのは……

お楽しみいただけますと嬉しいです。

【カテゴリ】
焦れったいほど愛してる お正月 日本 イタリア 夫婦 甘い いちゃいちゃ

**************************************

「日本の正月は、静かでいいよなぁ」
 颯都がそんなことを呟いたのは、年が明けた一月一日の夕方のことだった。
 外出から帰ったばかりで、コートも脱がずドサッとソファに身体を落とした彼を見て、小春は小首をかしげる。
(静か? だった……?)
 マンションの部屋で二人きりになった今だからこそ周囲は静かだが、少し前まではまったく静かではなかった。……と、小春は思う。
 結婚して、初めてのお正月。
 両実家への挨拶は欠かせない。
 午前中は小春の実家へ。そして午後からつい先程までは、蘆田家に顔を出していた。
 颯都の両親は、離婚しているとはいえ不仲が原因ではない。年末年始は、デザイナーである颯都の母親も蘆田家ですごすほどだ。
 そこには当然のように颯都の兄や、小春たちと同じく昨年結婚をしたエリカとその夫もいた。
 エリカの夫は生粋のイタリア人だ。
 正直、「ここは日本だから!」と小春を苛立たせた帰国直後の颯都より、テンションは高い。
 それに慣れているのは、エリカと颯都。そして、外国での仕事が多い義母も平然としている。
 義父や義兄は賑やかになった家族を微笑ましげに見守るだけ。
 小春ひとりが、この雰囲気に戸惑いつつ、馴染もうと必死だった気がするのだ。
「静か……って、ああ、初詣のこと? それでも結構にぎわってたよ」
 自分のコートを脱ぎ、バッグと一緒にダイニングテーブルの椅子に置くと、小春はまっすぐキッチンへ入る。
 コーヒーの用意をしながら、ソファの背もたれに両腕をかけて天井を仰ぐ颯都に目を向けた。
「私さぁ、年明け早々に初詣に行ったのって初めて。神社で新年を迎えるって、特別感あるね」
 除夜の鐘を聞きながら神社へ向かった二人。
 お参りをして、おみくじを引いて、お守りを買って。寒空の下、甘酒をふるまってくれた神社の好意に甘え、とても良い気分で帰宅をした。
「帰国して最初の初詣が小春と一緒だなんて、去年までの俺に教えてやりたいくらい最高だ」
 嬉しそうな颯都の口調にドキリとする。
 そんなの、小春だって同じだ。しかし、一年前の自分に、来年は颯都と結婚して初めてのお正月を迎えてるよ、などと言っても信じないだろう。
「年の締めには除夜の鐘。年明けとともに響く筝曲(そうきょく)。あの曲を聴くと『日本の正月だ!』って感じるよなぁ」
「やだ、颯都。しみじみしちゃって」
「だから言っているだろう。こんな静かな年明けを迎えれば、しみじみもするって」
「大袈裟ね」
「年明け早々、でっかい花火も鳴らなきゃ、手持ち花火を向けて迫ってくるやつもいない。歩いていても足元で爆竹が爆発することもない。奇声と歓声が聞こえない新年なんて、ほんと久しぶりだ」
 日本のお正月を感慨深げに語っている颯都を苦笑いで見ていた小春だったが、彼の話に笑いが固まる。淹れかけのコーヒーを放置したまま、いそいそとソファに近づいた。
「な……なにそれ……。花火、とか、爆竹、とか」
「ん? イタリアの年末年始。すごいぞー、でっかい花火は上がるし、みんな手持ち花火を振り回して大騒ぎ。爆竹の音で耳がおかしくなるかと思う」
「さ……さすが……、イタリア……」
 それが正しい褒め言葉になるのかはわからないが、小春はつい握りこぶしを作って力説してしまった。
「なんだよ、さすがって」
 ぷっと噴き出した颯都が小春の握りこぶしを掴み、彼女の腕を引く。たやすくぽてっとソファに身体が落ちた小春は、そのまま颯都に抱き寄せられた。
「小春と新年を迎えて、初詣に行って、雑煮食って、あけましておめでとーって実家巡りして。……なんか、ほんとに日本の正月って感じだ」
「颯都はイタリア暮らしが長かったもんね。久々の日本のお正月、堪能しなくちゃ」
「んー、あとふたつ、堪能してないものがあるな」
「ふたつ?」
「うん」
 にこりと微笑むと、颯都は小春が来ているニットのVネックに指を引っ掛ける。
「小春の晴れ着姿、見ていない」
 ちょっと艶っぽい目で顔を近づけられて、ドキリとする。今日は二人の実家に行くので、動き回っても気にならないように、小春は洋服にしていたのだった。
 着物は、三日に予定されている、デザイナー関係者の新年パーティーで着ることになっている。
「明後日は着るよ」
「じゃあ、明後日、帰ってきたら帯クルクルして脱がせてもいい?」
「なにっ、その悪代官風」
 ちょっとドキリとしつつケラケラ笑うと、Vネックで引っ掛かった指が胸の谷間をなぞる。
「こら……、颯都」
「もうひとつ……」
「ん?」
「日本の正月といえば……、これ……」
「お餅搗きとか?」
「小春突き、かな」
「は?」
「ヒメハジメ、しよ? 小春」
 小春は目を見開く。颯都の瞳の中に、驚き慌てる自分が映った。
「ばっ……馬鹿。なんなのよ、その小春突き、ってぇっ。……っていうか、その言いかた、なんかっ、あからさまっ」
 照れと動揺で思わず颯都の身体を押すが、反対にそのままソファに押し倒された。
「駄目? ヒメハジメってさ、なーんか憧れてたんだよなー」
「ばっ、馬鹿ぁっ」
 颯都の唇が耳から首筋に落ちてくる。ゾクゾクした感触に襲われながら、小春は離された手を颯都の頭に回した。
「……久々の日本のお正月、堪能できそう?」
「小春次第かな」
 ニットの裾がまくれ、颯都の手が素肌に触れる。徐々に胸へと上がってくる指の甘い軌跡を感じながら、小春は颯都のコートを彼の肩から落とした。
「堪能して……」

「そうそう、ヒメハジメってさ、一月二日の行事らしいから、このまま明日の朝までしてような」

 ――二日に予定が入っていなくてよかった……
 そう思った小春であった。




                   * END *



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『休憩室』2016年・今年もありがとうございました!

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、雑談「2016年・今年もありがとうございました!」をUPいたしました。

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『休憩室』『シンデレラ・コンシェルジュ 俺様ホテル王のプロポーズ』御礼

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍関連記事、「『シンデレラ・コンシェルジュ 俺様ホテル王のプロポーズ』御礼」をUPいたしました。

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『休憩室』今年もあと少し

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、雑談/日々徒然記事「今年もあと少し」をUPいたしました。

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『休憩室』当選者の皆様へ・発送いたしました

『みゅーじあむ休憩室』(お知らせや&雑談)

『みゅーじあむ休憩室』に、書籍/最新のお知らせ「当選者の皆様へ・発送いたしました」をUPいたしました。

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