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【  2011年09月  】 

第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・34

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.27 (Tue)

 「おぉぉっ!」 少々大袈裟な声を上げ、テーブルの上のハンバーグを眺めながら須賀は感動の拍手をする。「うわっ、すっごい美味そうっ。もぅ、社食以上っ」 社員食堂と比べられるのも普通ならどうかとも思うが、比べている社食は味が良いので、悠里はかえって嬉しい。「分かんないですよ。取り敢えず食べて貰わなくちゃ。でも、美味しくなくても怒らないで下さいね?」 キッチンからお味噌汁と御飯を二人分、横長のお盆に乗せて...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・33

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.26 (Mon)

 「戸野田さん、お帰りですか?」 “りっくん”発言で、何故か気まずい空気が流れた美春と冴子。そこに声をかけたのは、伝言の確認を終えた学だった。「櫻井さんはまだ下りてきていないようですね。今日は御両親とお食事だと聞いていますので、残業にはならないようにと頑張っていましたが」 学が冴子に話しかけるのを聞きながら、その話に何故か感心してしまう美春。何となく、あの櫻井が結婚に向けてそういう常識的な事もきちんと...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・32

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.25 (Sun)

 「さて、じゃぁ、話しようか」 須賀がそう言って立ち止まった時、悠里の身体がビクッと震えた。 そして、それと同時に、自分が手を引かれるまま“ラブホテル”という場所に足を踏み入れてしまった事実に身体を固めたのだ。 部屋の中は、ホテルというより旅館という雰囲気が有った。全部が全部和風の部屋ではないとは思うが、この種のホテルに入ったのはこれが初めてである悠里には、良く解らない。 小さな座卓にテレビや冷蔵庫の...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・31

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.24 (Sat)

 「……はい?」 きょとん、と見開く目は、不思議そうに須賀を見詰める。「……須賀、さん?」 勢い良く開いたドアから現れた彼を見て、悠里は微かに頬を染めた。 悠里は後部座席で窓寄りに座っていた。 特に苦しんでいる様子もなければ、泣いてもいない。 目の前に現れた須賀を見て笑顔になりかかるが、自分の立場を思い出したのか急に不安な表情を作り、オドオドと須賀の機嫌を窺い出した。「あ、あの……、おっ、怒ってますよね……...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・30

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.23 (Fri)

 「須賀さん、大丈夫だったかなぁ……」 溜息まじりに呟き、ハッと指先で口元を押さえてから、チラリと横目で学を見る。 幸い彼は、受付で預かっていたメッセージを警備の柳原から受け取り、それを確認するのに忙しい。 定時を四十分近く過ぎたエントランスは、まだ社員や関係者達で溢れている。ほとんどの社員が専務の存在には気付くものの、何か話中なので声をかける代わりに軽く会釈をして通り過ぎて行った。 たまに美春の同僚...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・29

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.22 (Thu)

 「あっ……、やべっ」 信号待ちをしている車の中で、その言葉は反射的に須賀の口から飛び出した。「やっぱり早々に引きあげたか」 右手でハンドルをバンッと叩き、握り直してから、信号がまだ変わらないのを横目で確認する。 助手席には、ハッキング状態を維持しつつ、木村の車を映し出したまま開かれたパソコンが置かれている。そこに今、食事を終えたらしい二人が戻って来る姿が映ったのだ。 やはり木村は悠里を連れてあの小料...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・28

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.21 (Wed)

 「須賀ちゃん、残業?」 須賀がオフィスへ戻り、自分のデスクで目の前に広がるモニターニ台を起動させると、後ろを通りかかった世良が声をかけた。「いいえ、今日は残業無しで帰ります。ちょっとだけ調べ物が有るだけなんで」「ん? ちっさい事ならやっておいてやるぞ。残業が無い方が珍しいんだ。しないで帰れそうな時ぐらい早く帰れよ」 歳は近いが、実に気さくな“上司”に、須賀は思わず頬が緩む。 世良の気持ちは嬉しいが、...全文を読む

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●『理想じゃ愛は語れない!』・8(700000htキリ番リクエスト)

理想の恋愛・企画SS集

2011.09.21 (Wed)

 「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁっ! やめろっ! 触るな、畜生!!」 学は感情のままに叫び散らし、エンジンを大きくふかしてバイクを走らせた。 彼が乗るのは大型バイクだ。不用意にふかされると、ハッキリ言ってうるさいし臭いし迷惑極まりない。 学はバイクを大切にして乗っているので、いつもの彼ならばこんな事はしない。けれど今は違った。彼は湧き上がり続ける苛立ちと嫌悪感を、どう処理して良いものか自分でも解らなくなって...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・27

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.20 (Tue)

 「須賀からかい?」 携帯が鳴るたびにバッグから取り出して、相手を確認しては応答する事無くバッグへ戻す。それを数回繰り返した時、木村が悠里に問いかけてきた。「え……はい」 悠里としては出られるはずもない。須賀に対して、彼を責める言葉を口にし、更に告白めいた事まで口にしてしまったのだ。 須賀から離れよう。彼に保護されなくても、ちゃんとやっていける自分になろう。そう決めたのだ。今、須賀と話してあの優しさに...全文を読む

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●『理想じゃ愛は語れない!』・7(700000htキリ番リクエスト)

理想の恋愛・企画SS集

2011.09.20 (Tue)

 「あーあ、やっちゃった」 それは明らかに、学の行動を責める声。 発したのは本條だったが、流石に彼も口にしてしまってから“これはマズイかも”と思ったのだろう。最後のポテトを口の中へ放り込んだ後で、その口を手で塞いだ。 口喧嘩の末に女の子をひっぱたいたのだ。本條ではなくとも「やっちゃった」 と呟きたくなるというものだ。 しかし相手は、プライドと性欲は人一倍高い葉山の御曹司だ。 彼の浮気に報復措置を施そう...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・26

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.19 (Mon)

 「彼女は、どうしてそんな噂を流される様な事になってしまったの?」 聞いているだけで胸が苦しくなってくる。しかし疑問点は知っておかなくてはならない。美春は息を詰め、学に質問をした。「教育委員会の職員が、少女買春に手を出していた。それを偶然に知ってしまったらしい」「じゃぁ、口封じ、なの?」「……より、酷いだろ? 援交の噂を流されて、見た事を黙っていれば、そのうち疑いは晴らしてやるとでも脅されたのかもしれ...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・25

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.18 (Sun)

 「おっ、御苦労さん、須賀ちゃん」 転がっていきそうな勢いそのままにIT事業部のオフィスへ飛び込んできた須賀を見付けて、最初に声をかけてきたのは主任の世良(せら)だった。 今回須賀が連れて行かれた第一の理由。“プロジェクトマネージャー”の資格を有している一人だが、彼は三度目のチャレンジで昨年二十九歳の時に取得した。 合格者の平均年齢が三十代後半という現状なので、一応それでも目を瞠るものはあるが、須賀の...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・24

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.17 (Sat)

 「須賀さん、着いたかしら」 ホテルのロビーラウンジでティーカップを片手に、美春は腕時計に視線を移した。「何だ? 俺の顔より時計の顔の方が気になるのか?」 隣に腰を下している学は、今まで美春と見詰め合いながら話していたというのに、いきなりその視線を奪った腕時計にやきもちを妬く。 美春は時計から視線を上げて、わざと下から学を覗き込んだ。「恋敵が腕時計だなんて、学に有り得る訳がないでしょう?」 大きく目...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・23

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.16 (Fri)

 「社に戻ったら定時ですね」 苦笑しつつ話しかけてきた美春に、須賀はすっかり諦めた様子で答えた。「今度専務の仕事で会議や会合に同行する時は、丸一日を覚悟して付いて来ますよ」 資料を揃え書類ケースに戻しながらチラリと学を見ると、何時間もの“戦闘”を続けてきた人間とは思えないほどの意気揚々とした表情で、「当然」 と言わんばかりに口角を上げた。 時刻はとうに十七時を過ぎている。社に戻れば確実に定時だ。(悠里...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・22

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.15 (Thu)

 「須賀さん、どうしたのかしら」 学の横に湯飲みを置き、美春は須賀が消えたドアをチラリと流し見た。「何か元気がないのよ。来る時は張り切っていたのに。……特にディスカッションで攻撃受けた訳でも無いし、かえって彼は褒められていたでしょう? ……お昼くらいからソワソワし出したような……あっ!」 視線を上にあげ、思案しながら須賀を案じていた美春は、途中で何かを思いついたのか、右拳で左掌をポンッと叩いた。「今日の社...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・21

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.14 (Wed)

 「須賀さん、大丈夫ですか? お食事進んでいませんよ?」 美春に声をかけられ、須賀は凝視していた腕時計から顔を上げた。「ここのお弁当、嫌いじゃ無かったですよね?」 目の前には、一人前に三段重を使った料亭の懐石弁当。 会合の昼食を前もって手配していたのはさくらだったらしく、葉山家御用達の和食割烹のものだ。須賀も数回学から差し入れられた事がある。 もちろん味は絶品だ。彼は一度だって残した事は無い。それど...全文を読む

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●『理想じゃ愛は語れない!』・6(700000htキリ番リクエスト)

理想の恋愛・企画SS集

2011.09.14 (Wed)

 「はなせ、バカ!!」 苛立ちを隠せない怒鳴り声と共に、美春の手は本條の手から引き剥がされた。 美春も驚いたが、もちろん本条だって驚いた。そして恐らく、周囲の席に座る客達も驚いた事だろう。 ちょっと目を引く美男美女のカップルが向かい合って座り、女の子の頬に当てた青年の手をその子が握っている姿は、正視するには照れ臭いほどの仲睦まじさだ。 そこへいきなり店へ入って来た、これもまた青年の上を行くイケメンが、...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・20

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.13 (Tue)

 「ハンバーグでもいいかなぁ……」 白いお皿の上に乗ったチーズハンバーグに箸を入れ、悠里は考える。 百グラム程度の大きさで作られたハンバーグは、軽く箸を引いただけでホロリと切れる。肉汁がケチャップソースの上に滲み出し、切り口から湯気と共にハンバーグ独特の食欲を誘う香りが立ち上った。もちろん味は極上。悠里などは一つで充分なのに、ついつい“もう一個食べちゃおうかな?”という気持ちを起こさせられる。 これが社...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・19

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.12 (Mon)

 「いっつも明るい須賀さんがそんな顔してると、誰に苛められたんだろ? って思っちゃいますよ」 クスクスと笑いながら後ろ手を組み、肩を竦める美春。 そんな彼女に、須賀は暫し見惚れた。「そんな変な顔してましたか?」 美春の視線が自分に向けられているうちに、彼はさり気無くメールを閉じる。意識して覗き見る事は無いにしても、悠里とやり取りしたメールの内容を、間違って目に留められるのだけは嫌だった。「はい。頭な...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・18

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.11 (Sun)

 「あれ?」 思わず口から疑問符が零れる。 唇からコーヒーカップを離し、須賀は中で漂う漆黒の液体を眺めた。 何となくいつも飲んでいるコーヒーとは違う様な気がする。いや、いつも通りコーヒー自体は美味しいのだが、どうもいつもの味と違うのだ。 気のせいだろうか。もしかして風邪でもひいて味覚がおかしいのだろうか。須賀は煙草を吸わないので、煙草で味覚がずれたという事もないだろう。(ガムも噛んでないし……) コー...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・17

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.10 (Sat)

 「何で?」 須賀はなるべく冷静を装い、無駄に声を荒げたり身振りで誤魔化す様な事はしたくは無かった。 それでも、今まで旨くやって来たつもりの自分に、一体どんな落ち度があったというのだろう。それを確認する為、木村へ訊ねたのだ。「悠里ちゃんが俺の親戚じゃないって。どうしてそんな事思うんだ?」 すると、隣に立って須賀の顔をジッと観察していた木村は、ニヤリと笑って人差し指をこめかみに付けた。「勘」「はぁ?」...全文を読む

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番外編≪天使を迷子にしないで≫・12 *R15(LS) 

迷宮の天使

2011.09.10 (Sat)

 「まぁ、それでも、言いつけを守らなかった事には変わりがないよね」  機嫌が良かったはずの煌が、鋭い声色をジワリと滲ませ、軽くつついていた下唇をキュッと摘まんだ。 「“良い人に見えるから”って、油断は出来ないのだよ? 簡単にこんな危険な勝負に出るような雄々しい女性にお育てした覚えは、“神藤”としては『無い』 と言いたいところだね」 「あっ……、あきら?」  紗月姫は笑顔が少々ひきつる。目の前の煌は口元に美しい...全文を読む

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Select.14(番外編≪天使を迷子にしないで≫12 より)

Love Select

2011.09.10 (Sat)

 「あきらぁ……」 何とも淫靡な声を出すようになったものだ。 何気なく彼を呼ぶこの声が、どんなに煌の愛欲を煽っているのか、紗月姫は気付いてはいないだろう。 ソファの上に押し倒した紗月姫は、ひとつも嫌がる素振りなど見せず、ワンピースを剥ぎ取られたその姿で煌のワイシャツを脱がせにかかっている。既に上着とネクタイは無く、絨毯の上でワンピースと共に重なり合っていた。「紗月姫……」 上ずった声が彼女を呼ぶ。普段冷...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・16

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.09 (Fri)

 「おはようございます」 IT事業部は朝から慌しい。 思えばここは“男の職場”だ。それは男性ばかりである事からも窺える。 朝からモニターとにらめっこをしている者や、電話にかかり切りの者、ディスカッションに忙しい者、様々だ。 葉山製薬の始業時間は朝九時。それでも悠里は、あまりオフィスに人がいっぱいにならないうちに、オフィスの中を整理したり、デスクを拭いておいてあげたり、出来る事をしたいという要望を須賀に...全文を読む

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●『理想じゃ愛は語れない!』・5(700000htキリ番リクエスト)

理想の恋愛・企画SS集

2011.09.09 (Fri)

 「そうしたら……、こんな悔しい思い、しなくて良かったのに……」  口に出してしまったら、涙は止まらなくなった。 もしもあの時、本條にデートに誘われたあの時、彼とデートをして、そのまま付き合う気持ちを固めていたなら……。 学の勝手な女癖の悪さに泣く事も、無かったのではないか。 朝からこんな場所に逃げてくるなんて事を、しなくても良かったのではないか。 一度畳みはしたものの、もう一度本條から借りたハンカチを広...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・15

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.08 (Thu)

 「病院に? 今日ですか?」 朝、会社へ向かう車の中で、悠里は須賀に今日の予定を聞かされた。「うん、実は昨日の午後に出かけたのは、主治医の先生の所へ行っていたんだ。一カ月に一度なのに、今回は二ヶ月近く空きそうになってるし。来院の約束は守って貰わないとって、怒られちゃったよ」 アハハと笑いながらハンドルを握る須賀の横顔を見詰め、悠里はホッとしたような残念な気持ちに襲われた。 昨夜、あんな雰囲気になって...全文を読む

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●『理想じゃ愛は語れない!』・4(700000htキリ番リクエスト)

理想の恋愛・企画SS集

2011.09.07 (Wed)

 「おはよう美春ちゃん。こんな所で君に会えるとは思わなかったよ」 本條由貴人(ほんじょうゆきと)は、端整な顔の上に人懐こい笑顔を浮かべて、美春を覗き込んでいた。「美人さんは泣いた顔も可愛いけど、こんな所で朝からそんな顔を見付けたら気になっちゃうよ?」 人当たりの良い優しげな口調は、つい弟の一真を思い出し、美春は泣くのもやめて本條に見入ってしまった。「はい、どうぞ」 瞼から離された手の上に、彼が差し出...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・14

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.07 (Wed)

 「吊り橋……かぁ」 パソコンのモニターを眺めながら、美春は吐息する。そのまま背凭れに身体を預けると、キィッと軋んで椅子のキャスターが少し後退した。「恋の錯覚……、何かじゃなきゃいいなぁ……」 目の前にある仕事用のパソコンには、画像検索した“吊り橋”が画面いっぱいに映し出されている。日本でも有名な、全長が二百メートルを超える吊り橋の画像だ。 まるで綱渡りの綱を見ているかのような吊り橋。こんな所を渡れば興奮も...全文を読む

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第6章・(吊り橋の恋でもいいから…)・13

理想の恋愛 完璧な愛・第10部

2011.09.06 (Tue)

 「ごめん……、何か、変だ、オレ……」 本当に触れるだけの軽いキス。 そんなキスを悠里の唇に落として、須賀は唇を離し、絡めていた手の指を解いた。「……帰るよ。……帰って、頭、冷やさないとな……」 自分がしてしまった事を自嘲するかのような彼。しかし悠里は、そんな事を口にして欲しくは無かった。「須賀さん……」「ごめんね」 話しかけようとする悠里を、須賀は謝罪で遮る。だが悠里は、それに負けずに自分の気持ちを口にした。...全文を読む

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番外編≪天使を迷子にしないで≫・11

迷宮の天使

2011.09.06 (Tue)

 「本当に美味しいのよ?」 何度そう力説をしただろう。 そんなにムキになって意思を押し通さなくてはならない訳では無い。たかだか、買ってきた薄紫色のチョコレートが美味しいか美味しくないか、それだけの話だ。 しかし、美味しかったのは確かだ、それは試食をした紗月姫が言うのだから間違いはない。 「欲しい」 という言葉通り、買い占めてしまったのではないかという量のラベンダーチョコレートを購入した紗月姫。学と美...全文を読む

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