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【  2013年05月  】 

●『天使が風を紡ぐ日』・4(2013紗月姫&神藤バースディSS)

迷宮の天使・企画SS集

2013.05.30 (Thu)

 「ヴァイオリン?」 神藤の希望に、紗月姫は目をしばたたかせる。「お嬢様が与えてくださった神藤の誕生日は、お嬢様にヴァイオリンを弾いて頂きたいのです。神藤が好きな曲を、神藤のために、弾いてくださいますか?」 紗月姫は更に大きな目をぱちくりとさせる。その可愛らしい表情に、神藤は表情を和ませた。(そんなことで、良いの?) もっと贅沢な望みでも良いのだと紗月姫は思う。だが神藤にとっては、主人である紗月姫に...全文を読む

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●『天使が風を紡ぐ日』・3(2013紗月姫&神藤バースディSS)

迷宮の天使・企画SS集

2013.05.29 (Wed)

 「春か……、初夏の頃ではないかという話は聞いております……。私が育てられた場所に連れてこられたのは夏だということでしたので、私は、夏になると自動的に年齢をカウントされておりました……」 いささか思い出したくはない過去を、彼は記憶の底から引き出してさらけ出す。 紗月姫に隠し事などできない。それ以前に、彼に隠し事をするつもりはない。 憂う彼を、聡明な瞳が凝視する。 数秒間、何かを探るように細められた目は、神...全文を読む

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●『天使が風を紡ぐ日』・2(2013紗月姫&神藤バースディSS)

迷宮の天使・企画SS集

2013.05.28 (Tue)

 (お寂しいのだ……) 思えば紗月姫は、今日の朝からどこかソワソワして機嫌が悪かった。 今だって、本来ならばヴァイオリンのレッスンの時間なのだ。 いつもなら先生をエントラスホールまで出迎えるというのに、今日は部屋に籠り、「レッスンなんてしたくない!」と駄々をこねている。 ヴァイオリンの講師は母親の親友だ。そのせいもあるのか紗月姫はとても懐いている。なのに今日のこの態度はどうしたものだろうかと、神藤を始...全文を読む

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●『天使が風を紡ぐ日』(2013紗月姫&神藤バースディSS)

迷宮の天使・企画SS集

2013.05.27 (Mon)

 「ご覧になってください、お嬢様。今日、午前中にイギリスから届いたのですよ」 彼の声はとても明るく、嫌味なく素直で、一緒にいるだけで楽しい気持ちにさせてくれそうなほど爽やかなものだった。 とはいえ、藤棚にそよぐ風のように心地の良いこの態度は、ただひとり、彼の“主人”である辻川紗月姫(つじかわさつき)の前でのみとられるものだ。「明日行われる、お嬢様の誕生日パーティー用にと、奥様が送ってくださったのですよ...全文を読む

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第13章10(悲しみに憂う雨)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.16 (Thu)

 「大丈夫ですか……? ゆっくり呼吸してくださいね」 須賀の指示は的確で、そしてその誘導は見事だった。 一歩間違えば、動揺と強い憂いで激しい動悸と過呼吸を起こしかねなかった美春の背をさすり、一緒に呼吸を合わせながら急の症状を防いだのだ。 彼の恋人である悠里が、過去、過呼吸を併発していたパニック障害のキャリアだった。 発生時から完治に至るまで見守り付き添い続けた彼だからこそ、今の美春の危険な状態を察する...全文を読む

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第13章9(哀しい怒り)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.15 (Wed)

 「美春は、状況が読める“大人”だな」 アランは美春の申し出に答えたあと、肩を震わせて笑いだした。「最初から美春にだけ交渉をしていれば、もっと早く答えがもらえていたのかもしれないな」 霧雨を重く含み、屈辱的な勝笑が響き渡る。その場にいる者は、他に誰も言葉を出すことができなかった。当の美春でさえ、自分が口に出してしまった言葉に目を見開き唇を震わせるばかりだ。 まるで、今の台詞を幻にしてしまいたいかのよう...全文を読む

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第13章8(アステカの生贄)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.14 (Tue)

 (上手いこと言うなぁ……) 感心している場合ではないのだが、話を聞いていた須賀はついつい小さく頷いてしまった。「ア……アステ……? はぁ?」 反面、その意味に気付けず、大きな身体で小首を傾げてしまったのは柳原だ。 説明をしてやりたいが、今はそんな場合ではない。須賀は黙って学の動きを見守った。 背後で自動ドアが開く音がする。音が遠いので二枚扉のエントランス側が開いたのだとは思うが、この状態でここを社員に出...全文を読む

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第13章7(悪魔の迎えと神様の制止)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.13 (Mon)

 「ここで待ってて、車、置いてくるから」 ビル正面の角で涼香を降ろし、信は裏手にある来客用の駐車場へ向かった。 一緒に駐車場まで行ってしまうと、ビルへ入るために正面入り口まで戻る距離を涼香に歩かせることになる。天気が良く体調も気にはならない時なら「涼ちゃん、運動だよ。動かなきゃ太るよ」などとからかいもできるが、今日は天候が思わしくないうえに本人の体調も良さそうではない。 本音を言えば、今日は涼香を連...全文を読む

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第13章6(崖っぷちの対応策)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.12 (Sun)

 『あと十分もしないうちに到着するわ。出迎えは不要よ。エントランスのガードマンか、受付に話を通しておいてもらえれば、そのまま専務室へ迎えに行くわ。O.K.ね? ミハル?』 O.K.もNO.もない。 美春の返事など、待つ気も聞く気もない。 一方的に決めつけて、グレースの電話は切れてしまったのだ。 例えNO.と言っても、その意向は汲み取られることはなかったのだろう。視察企業の件を臭わせている段階で、美春の立場を追い詰...全文を読む

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第13章5(嵐の予兆)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.10 (Fri)

 「専務、櫻井です。失礼致します」 ぱくぱくぱくと、学が美春特性“素にぎり”のひとつ目を食べ終える頃、再び専務室のドアにノックの音が響いた。「どうぞ」 当人は食べている最中であったため、美春が返事をする。何の覚悟もなく入室した櫻井は、学の姿を見て須賀と同じ言葉を口にした。「すみません。遅い昼食をお取りになっていましたか」 違うのは噴き出さなかったことと、冷静さのレベルだろうか。「いいや、良いよ。今食べ...全文を読む

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第13章4(美春限定おにぎり)

理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

2013.05.09 (Thu)

 「美春が作ったんなら美味しくないわけがないな。中身は何?」 中腰になって伸び上がり、おにぎりをひとつ手に取る。御満悦な表情でにっこりと微笑んで、学は椅子へ腰を戻した。「中身? 入れてないよ? 素にぎりだもん」「素? 海苔とご飯だけ?」「塩はついてるわよ。心身ともにお疲れぎみだろうから、うんっと、しょっぱくしておいたからねっ」 学はぷっと噴き出し、肩を震わせ笑い出した。世の中ひろしといえど、学に平気...全文を読む

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