理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

第4章7(服従する秘書)*R凌レ

 ←第4章6(眠りへの誘い) →第4章8(光野家の団欒)


『怨んでいるなんて……』
 グレースの表情は徐々に蒼白になり始めた。
 彼女は明るいブラウンの瞳に翳を落とし、切なげにアランを凝視する。
『わたしは……、決して、そんなことは……。アランは、わたしが貴方を怨んでいると……、そんな風に思っていたんですか?』
『違うのか?』
『そんなこと……、怨んでいたら、十五年間も貴方に従ってなどこられません』
『十五年前、お前を親元から引き離し、金で買った弱みに付け込んで毎夜レイプして奴隷のように扱った男だぞ』
『……それでも、……奴隷ではありません……、貴方は私に自由をくださっていました。学ぶ自由も人と関わる自由も。そして、秘書という地位も与えてくださった……。なのに、何故、怨むなんて……』

 グレースの声は震えた。
 しっかりと自分の意志を持っていなければ、過去の苦しみに押し潰されてしまいそうだったのだ。
『誤解をしないでください。わたしは、貴方を怨んでなんかいません』

 直立し、身体を固めてアランを見詰めるグレース。その瞳に服従の陰を見ずにはいられないアランは、刹那、泣きそうなほど苦しげにブラウンの瞳を翳らせ奥歯を噛み締めた。
 彼女から目を逸らし、目の前に置かれたワイングラスを手に取る。彼は中で漂う液体を飲まずに、全てズボンのファスナー付近へと零してしまった。

 グラスを戻し、グレースを見る。次に下されるであろう“命令”が何であるか分かっている彼女は、身じろぎせず彼の言葉を待っていた。
 そんな彼女を見下し、アランは感情の無い声で命令を下す。
『脚がワインで濡れた。綺麗にしろ』
 彼の言葉を待っていたかのように、彼女はアランの前に屈み両脚の間に入る。内股に両手を添え、ワインで汚れたズボンに唇を付けて、染みた液体を吸い出し始めたのだ。

 意識的にファスナー付近へ零されたワインは、男性が無下に触られては都合が悪い部分へと広がっている。しかしグレースは、まるで普通のことであるかのようにその部分にも唇を付けた。
 だが、口で吸ったくらいで、布地を濡らした原因を取り除けるものではない。おまけに彼が穿いているズボンは薄手の夏仕立てだ、ワインで濡れた部分を綺麗にするには足りない行為だろう。

 ファスナーの仕立て部分に吸い付きながら、グレースは彼のベルトを外す。
 それが合図であったかのようにアランが腰を浮かすと、ファスナーを下げ、腰からズボンを引き下ろした。
 腿に舌を這わせ、ワインの味を辿り、最終的に辿り着くアラン自身に両手を添えて下から舐め上げていく。布地を通して彼を汚した液体を、彼女が綺麗にする為の奉仕を行うのだ。
 特別な意味があるわけではない。
 “奴隷”になった時から、これは彼女の“仕事”だ。

 軟体動物が徐々に芯を持ち始めると、グレースは口の中で頬張り舌を回す。舌の動きに刺激を受けて徐々に膨張し、口の中に収まらない分が彼女の唇から抜け出てきた。
『深く』
 グレースが奉仕を行う姿を無表情で眺めるアランが、ひと言命令を下す。意味を悟り、彼女の唇はより深くアラン自身を咥え込んだ。
 彼女の加減では根元まで到達出来ない大きさになると、アランはグレースの頭を押さえ、自分から腰を入れる。
『……ぁふ……っ!』
 グレースの喉が痛撃を回避しようと反り上がる。それでも歯を立てぬよう気を遣い、根元を舌で舐め回した。
 ディープスロートは時に呼吸困難を起こしかねない性行為だが、彼女は慣れているのか慌てる様子も見せず、頭を押さえ付けられたまま彼の律動に従った。
 屈辱的な支配にも、ただ従う態度しか見せない彼女を見詰め、アランは眉をひそめる。そして、悪戯に彼女を惑わす台詞を吐いたのだ。
『……ミハルにも、同じことをさせてみようか……』

 服従の色しか湛えてはいなかった瞳が大きく見開かれる。驚いたショックで息を呑んだグレースは、律動する異物を喉の奥に当ててしまい、その苦しさに大量の唾液を吐きながら咳き込んだ。

 グレースの動揺を目にして満足を得たアランは、彼女の口から己を抜き、そのままソファへ押し倒した。
『お前の慌てた顔なんか久し振りだ。どうした? ミハルが僕に奉仕する姿でも想像して、嫉妬でもしたのか?』
 彼女を蔑み見下ろすが、そこにあったのは、慌てるわけでも嫉妬をするわけでもない、憂いを湛えた服従の瞳だけ。
『……そんなことはありません……。嫉妬なんて……わたしには、そんな権利はありませんから……』

 アランの眉が吊り上がり、怒りの形相を作った。彼はグレースを強制的にうつ伏せにすると、スカートを捲くり上げ、怒りで更に熱り勃った塊をショーツの横から押し込んだのだ。
『……ん……っ!』
 奉仕行為でわずかに潤ってはいたが、滾りきった塊を受け入れるには不十分。グレースは痛撃に頭を跳ね上げるが、アランに押さえ付けられ、硬く身体を固めた。

『お前は……、いつもそうだ……』

 服従の姿勢を取り続けるグレースを、アランは思うがままに揺さぶり辱め続ける。

『十五年前から……、ずっと……』

 彼の瞳が微かに潤んださまを、彼女が知ることはない…………。







人気ブログランキングへ




もくじ  3kaku_s_L.png 2017・短編集
もくじ  3kaku_s_L.png 溺愛マリッジ
もくじ  3kaku_s_L.png 恋のエトセトラ
総もくじ  3kaku_s_L.png 迷宮の天使*LS*
総もくじ  3kaku_s_L.png 恋桜~さくら・シリーズ
総もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
【第4章6(眠りへの誘い)】へ  【第4章8(光野家の団欒)】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【第4章6(眠りへの誘い)】へ
  • 【第4章8(光野家の団欒)】へ