理想の恋愛 完璧な愛・第12部(完結編)

第6章10(幸せによぎる不安)*R18

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「あああっ、学っ……、ダメ、ダメぇ、んっ!」
 嬌声を上げて仰け反るが、学の抽送は激しくなるばかり。
 美春の片脚を伸ばしたまま胸に抱いて、さっきよりも熱く滾る固まりで攻め続ける。
「そんな……、激しく、したら……、あんっ、イっちゃうでしょっ!」
 学にとっては願ったり叶ったり。彼は美春をイかせて、たっぷりと可愛い顔を見せてもらうのが目的だ。
「まな……、あぁあっ、ダメぇ……んっ! ふぁっ……」
「何回もイってるから、イきやすくなってるんだろ? でも、イク前のその顔も、もう少し見せてもらうぞ。可愛いから」
「ばっ、ばかぁっ! ああぁっ!」

 困り顔で愉悦に喘ぐ美春は、もっと困らせてやりたくなる欲求を学に起こさせる。
 心から意地悪をしたいわけではなく、溺愛精神をくすぐられすぎて、もっと焦れる美春を見ていたいのだ。
 焦れる、とはいっても、例えば信のように縛ったり目隠しをしたり、マニアックな意味で焦らしたいのではなく、拗ねた顔も焦れた態度も可愛いからこそ、そんな彼女も見ていたいという欲求に他ならない。

 学は抽送をやめ、美春の深い所で大きく腰を回す。激しさから解放されてホッとした美春ではあったが、イきかけた身体に与えられる幕間の時間は、火照った身体を酷く切なくさせる。
「まなぶぅ……、いやぁ……」
「ん~? 激しいとイきそうで嫌なんだろう?」
「違うよぉ……んっ、アッ……」
 深く挿入り込む滾りが奥の奥まで刺激する。ねじり込むように子宮口を刺激され、美春は腰を引いて学の行為から逃げると、大きく体をうねらせた。
「もっと……動いてくれなきゃ……嫌……」

 潤んだ瞳を恥ずかしげに横へ流し、彼から快感を強請る拗ねた頬はピンクの淫彩。
 欲情に潤う肌は淫らな芳香を放ち、どこまでも学を刺激して昂らせる。
 学はそんな美春を見詰めたまま一度腰を引き、勢いをつけて滾りを打ちこんでから、彼女の腰を両手で掴んで血気盛んに攻め立て始めた。
「あああっ……あんっ! んっ……んっ!」
 いきなりの激しさに、喘ぎさえもままならない。美春はとうとう彼を映した瞳から涙を零した。
「学っ……あっ! あ、……イイっ……学っ、好き……、あっ!」

「美春……お前、本当に可愛いな……」
「ああぁっ……! 学っ……まなっ……ンッ」
 幾度目かの絶頂が迫り、今夜一番大きな波に呑み込まれそうな自分を感じたのか、美春は学に両手を伸ばす。
「学……、抱いてて……、学っ」
 感じ過ぎてしまった身体がおかしくなってしまいそうで、そんな怖さが心の拠り所を求める。より深い繋がりが欲しくて、身を屈めてきた学に強くしがみついた。
「学……! あぁ……、もっと、……もっとぉ……!」

 美春を感じながらその身体を抱き締めていると、愛しさは止められないほど溢れ出し、学はいっそこのまま美春の命さえも抱き込んで果ててしまいたいとさえ思う。
「美春……、愛してる……美春……」
「まなっ……あああっ……、ダメっ、も……ダメぇ……」
 限界を叫んでしがみつく身体。強く貫かれ抱き締められて、美春は息が止まってしまいそうなほどの苦しさを感じているというのに、それさえも、学から与えられる行為ならば受け入れられるとする自分を危惧する。
「学……、イく……、イっちゃぅ……あぁんっ!」
 悦声を上げる美春の顔を両手で押さえ快楽の余韻に溺れていく彼女を見つめながら、学は愛おしい身体を愛欲の迸りで満たした。

「美春……愛してる」

 恍惚とする“可愛い”顔を堪能し満足したはずなのに、何故か学は泣きたくなった。
 愛しくて愛しくて、彼女の為ならば自分の命さえ惜しくないとまで思える女。
 学の“世界”の全てである、美春――――。

 もしも、彼女を失ってしまったら、学はどうなるのだろう。

「美春……愛してる……」
 いつもの言葉を繰り返しながら、学は美春を抱き締める。
 彼女の肌、彼女の吐息、「学……」と囁く声を取り込み、学はふと、信の言葉を思い出す。

 『涼香を好きになって、オレ、やっと父さんの気持ちが分かった気がするんだ。……もしも、涼香がこの世からいなくなったら、オレ、一生女なんかいらない』

 十六年前に妻と他界した信の父親、信悟は、その後も再婚はせず、浮いた噂のひとつもなく、妻だけを愛し続けている。
 父のそんな気持ちが、涼香と愛し合うようになってやっと分かった信。

「美春……」

 そして、学も思うのだ。

「愛してる……」

 もしも美春がこの腕の中からいなくなったら。
 この腕に抱けなくなったら。

 自分は、自分ではなくなってしまう気がする。

 美春以外の女性になど、絶対に触れられない。
 完璧を求めて生きてきた自分では、もういられなくなると……。

「愛してるよ……」

 学の囁きには、微かな嗚咽が混じっていた。
 何故だか分からない胸騒ぎが、ずっと彼を捉えて離さない。

 けれど、彼の腕に抱かれて恍惚感の波に漂う美春には、そんな学の不安がまだ伝わってはいないだろう。








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後書き

 こんにちは。玉紀直です。
 今回で、第6章がラストになります。

 クリスマスだし、いいかぁ。……なんて、調子に乗ってデートシーンを楽しんでいたらラストまで使ってしまい、6章で予定していた所まで行けませんでした……。
 でも、たまにしか濃厚なシーンが入れられない状況ですので、どうかご容赦を。(^^ゞ

 男同士の友情も書けたし、「やっぱり一真君のパパ!」と言ってもらえそうな大介さんも書けたし、久々に濃厚なシーンも書けたし……、と、自己満足大な第6章だった気がします。(笑)

 年内で、プロローグのシーンまで行きたいと活報に書いていたのですが、……無理かな……。(←既に諦めた)
 ですが、それに近付けるよう、今回、次の第7章は間を置かず続けて更新させて頂きます。
 活報でお話しました通り、年末年始、休みなしで行きますので宜しくお願い致します。

 明日から、第7章スタートです。

 では、次回!




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